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「 恐怖を煽る 」というのは、プレゼンで良く使われる手です。「 このままでは、来年会社潰れますよ! 」とか「 このままの生活習慣を続けていたら、歩けなくなるわよ! 」的な脅しです。脅されると不安になりますよね。その脅しに心当たりがあったりすると「 その不安を解消したい 」という感情が働きます。で、行動します。この原理を悪用しているのが「 詐欺 」です。
昨日、スマホに留守電が入っていました(入浴中に)。で、留守電を聞いていると…
未納料金の法的措置へ以降します。オペレーターへ以降する場合は「 1 」を。NTTファイナンスより重要なお知らせです。
と、生身の人間ではない声でメッセージが入っていました。「 Google先生 」に聞くと、多数の同様のメッセージ報告がされていました。詐欺、ですね。典型的な「 恐怖を煽る 」ツカミです。
こんなことに騙される人がいるのか?ではなく、これ騙される人いるやろな…と思いました。「 法的措置 」って聞くと、ビクッとしません?で、その理由が「 未納料金 」「 NTTファイナンス 」っても絶妙です。
・あれ、何か(金融商品)買ったっけ???←Nisaで誰しも心当たりありそう
・口座引落金額が不足してたんかな???←正確に把握してなかったりする
と、日本人が苦手とする「 法律 」「 金融 」そして、日本人の「 恥(はじ)文化 」を刺激する「 未納 」という畳み掛けです。いやぁ…恐ろしい…。
で、男性諸氏であれば「 エロサイト 」閲覧中に、何か広告をタップしていたかもしれない…という疑念を自分で完全否定できないという後ろめたさもあります。よね?
黒柳徹子さんの財産分与で、あなたが選ばれました、その額2億円!
数ヶ月前には、こんな当選のメッセージが届きました。黒柳徹子さんと言えば誰しもが知っています。そんな彼女が、全財産を当選者に分与するというメッセージです。その額が一人2億円。あなたは、6人の当選者のうちの一人です。必要な手続きに入りますので、こちらに手続きに必要な金額を入金してくださいってなメッセージです。
これもGoogle先生に聞いたら同様の報告がアップされていました。これはあまりにもギャグ過ぎて馬鹿にしていたんです。が、実際に振り込んでしまった人もいたようですね…。
人間の行動原理は「 恐怖 」か「 快楽 」です。前者が「 法的措置に移るという恐怖 」であり、後者が「 2億円当選したという快楽 」 です。で、人間は「 恐怖 」の方が、2-3倍動きやすいと言われています。世の中詐欺行為のほとんどが「 恐怖 」を煽っていますからね。
あ、ってことで、この様な「 構造 」を知っておくっていうのも、詐欺に騙されない対策のひとつでもあります。が、やっぱ「 人間の行動原理 」を刺激されるから、強烈な力が働きます。私も「 ドキッ 」とします。ので、二呼吸くらい時間をおいて、Google先生に聞く様に心がけています。で、だいたい「 人に相談し辛いネタ(未納、エロ) 」で煽ってきますからね。これも日本人の「 恥(はじ) 」の文化を上手に突いてきているわけですね。
プレゼンテーションにおけるツカミの秘訣
「 恐怖 」「 快楽 」という人間として備わっている原理原則を知っておきましょう。あとは、これを悪用するか?善用するか?です。
一般的に使われているツカミっていうのは「 その場を温めるため 」「 相手の緊張を緩和させるため 」です。が、私はこの一般的なツカミはやりません。理由は「 無駄 」だからです。これらのツカミは、いわゆる「 本題 」と関係ありません。ので、相手の行動が変わることはありません。プロの正しいツカミとは「 恐怖 」「 快楽 」の行動原理を善用することです。それが「 課題認識 」です。
そもそも悪用している連中ってのは「 こっちが頼んでもいないのに 」電話やメッセージを送りつけてきます。ま、個人情報がダダ漏れってことに問題があるんですけどね…(どこかで登録した個人情報が普通に売買されているんでしょうね、残念ながら)。
で、我々がプレゼンする場面ってのは、基本的にはビジネスとしての契約が交わされている場面です。つまり、相手には「 何らかの悩み事(恐怖から逃げたい) 」「 何らかの叶えたいこと(快楽を得たい) 」があります。
ブログでも書籍でも講座でも個別コンサルでも100万回伝え続けています。が、これを実行するのは、とても難しいみたいです。なぜなら、ツカミって言葉の響きが、どーしても「 ツカミ=雑談 」に紐づいてしまっているからです。
まずはリセットしてください。ツカミは雑談ではありません。アイスブレイクでもありません。相手の心を緩和させている場合ではありません。逆です。ツカムってのは「 集中させること 」です。「 意識も耳も心も自分の課題に集中させること 」です。緩和させて本題から脱線させている場合ではありません。
課題認識ってのは本人が自分自身で自分の課題を言語として認識することです。
同じ言葉をもう一度書きます。
です。これが、課題認識です。それをサポートするのがツカミにおけるこちらの役割です。
つまり、こっちが勝手に課題を相手に押し付けたらアカン、のです。「 あなたの課題はこれです 」は、結局、やっている行為は、詐欺師と同じです。もっと抽象的で気づき辛いのは「 今日のアジェンダはこれです 」です。これも本質的にやっている行為は詐欺師と同じです。
いずれにしても、私が言うプレゼンテーションってのは「 善用 」のスタンスによって成立しています。win↔winであり、お互いをRespectという大前提です。詐欺師が、win↔winやお互いをRespectというスタンスでないのは言わずもがなです。騙されない知識を持ってくことは大事です。が、自分が「 そのつもりもなく 」抽象的には詐欺師と同じことをしているかもしれない…このままでは、あなたも詐欺師になるわよっ!その前に@ゴリラに相談しなさい😁!
生成AIでも、もっと「 見分け不可能なそれっぽい 」音声や動画での詐欺行為が確実に増えます。その対策は、自分オンAIリテラシーを上げておくことってのも、悲しい現実やったりしますなぁ…。
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