※1.5倍速がオススメ!
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私がプレゼンや話し方の相談を受けるとき、確認しているのは「 シナリオ 」だけです。相談者は、自分の話し方を改善したい…もしくは話し方に自信がない…という意味で相談されます。が、プロの私からすると、そこ、どーでもいいんです。逆にアホほど重要なのがシナリオです。とにもかくにもシナリオです。シナリオって、要は「 何をどの順番で話すか? 」だと思ってください。そんな程度の理解で良いです。
で、令和時代、コスパタイパ時代にどんなシナリオをイメージして欲しいか?をお伝えするのが今回の記事です。
今朝の相談者にも、たーっぷりダメ出しをさせていただきました…。朝からド直球のフィードバックでしたがお許しください。
さて。
犯人は最初からバラせって言ってんだよ!TVドラマ古畑任三郎を観ろ!
人前での話に慣れていない初級スピーカーほど、結論ファーストができません。難しい表現をすると職業理解ができていません。
そんな相談者ほど「 犯人を最後に 」登場させます。「 この中に犯人がいる…。犯人はお前だ! 」というクライマックス型のシナリオです。ミステリー小説を読み過ぎです。
そんなあなたの話を聞いている相手は( で、何が言いたいの? )と、ジレジレしています。よほど話術があれば途中も楽しく話すことができるでしょう。が、まぁそんなケースは宝くじレベルです。
TVドラマ古畑任三郎は、番組の冒頭で犯人が分かります。誰が誰を殺したか、という犯人と被害者がいきなりが分かちゃいます。ミステリードラマなのに、最初っから犯人が分かってしまうんです。このシナリオで話している人が、話が面白い人です。最初に結論をバーンって言ってしまう人です。で、その背景とか事例とか理由とかを解説していくわけですね。
以上です。
この抽象的な話で理解できる人は、今後、自分が話そうとしているシナリオ、プレゼンのシナリオ、講座のシナリオが古畑任三郎型になっているか?の視点で点検してください。残念ですが、これ以降読み進めても具体の解説はありません。
動画時代はつまり、視聴者が変わったってことに気づけているか?
あなたも日々動画を視聴しているでしょう。YouTubeやTikTok、リールなどによって日々の生活時間の一部がシェアされているハズです。
Q:YouTubeって、何分を長いって感じる?
あなたも日々YouTubeを見ているでしょう。で、何分程度の動画が多いですか?何分以上の動画はスキップしますか?で、どんな方法で視聴していますか?
私であれば、長くても40分です。できれば30分台が限界。20分台ならクリック、10分台ならショート動画感で気軽にクリック、という感覚です。40分と表示されていると、その時点で( 長いな… )と脳内で言葉が葛藤しています。
で、それらを「 1.5倍速(~2倍速) 」で視聴します。かつ「 飛ばし飛ばし 」視聴します。なんなら「 視聴グラフが山になっているところ 」に飛んで視聴します。人生を変える本ベスト5、みたいな企画系の動画の場合「 ランキングの箇所だけ 」に飛んで視聴します。
よね?
めちゃ共感できるでしょう。って風に、視聴者の体質は変わってしまった、ってことをちゃんと言語化して理解してください。あなたが自分で証明しています。
「 あなたも 」です。なのに、自分が話し手側になったときは「 犯人を最後にバラす 」シナリオにしてしいます。あなたの(ダラダラした)話を最後の最後まで付き合ってくれるのは…よほどのお人好しさんです…
エンタメ系からビジネス系の参入で視聴者が教育されていった歴史を受け入れろ!
私は、2019年が「 ビジネスYouTuber元年 」と勝手に決めています。経営コンサルティングの船井総研時代、セミナーでそんなことを伝えていました。「 今からビジネスYouTubeが増えるから、各社も自社YouTubeを始めろ! 」と提案していました。コロナ前です。大正解でしたね…。
どゆことかといういと、2018年まではヒカキンさんとかヒカルさんとか、いわゆるエンタメ系YouTuberが「 ユーチューバー 」だったんです。が、2018年頃からマコなり社長、2019年には中田敦彦さんのYouTube大学など、ビジネススキルやビジネスマインドを解説する「 ビジネス系ユーチューバー 」が人気になっていきます。ビジネス本の解説動画(サラタメさん)もこの時期です。
みなさんも一度や百度視聴したことがあるでしょう。このビジネスYouTubeの展開が、我々視聴者の視聴体質を変えていくことになります(しらんけどな!!!)
それまでのエンタメ系は、1.0倍速で視聴することがほとんどでした。なぜなら、最初から最後までその「 流れ 」を楽しむこともエンタメ系動画だったからです。が、ビジネス系に視聴者が求めることは「 答え 」や「 手段 」です。ので、自然と倍速視聴や飛ばし視聴をする体質になっていったわけですね。あなたも、今では無意識にそんな視聴方法をしていることでしょう。
(視聴者であるときの)あなたがそうであるように、あなたの話を聞く相手も同じです。つまり、結論をクライマックスに持っていかれると「 聞いてられない! 」のです。そのクライマックス型シナリオは、動画視聴体質になっている相手にとってはストレスなんです。あなたがそうでしょ?
だから「 古畑任三郎型 」です。スピーチ、プレゼン、講座、セミナー、報連相のシナリオは「 古畑任三郎型 」の時代です。が、私に相談される99%の人は、最初から順番に説明して、最後に種明かしをする旧態依然とした、時代錯誤なシナリオを採用しているわけです。いくら話し方を磨いても魅力的な話にならない理由が分かりました???
おまけ Q:結論ファーストと何が違うの?
A:同じです
世の中には「 結論ファースト 」が理解できない人がいます。過去にも結論ファーストの記事を書いているので検索してください(手抜きw)。「 番組の冒頭で犯人がをバラす 」と説明するとイメージできる人もいるということを理解しておいてください。
いずれにしても、犯人を最初にバラしてください。犯人を教えてあげてください。で、その後、背景や事実、理由や方法を解説してください。あなたが学ばなけらばならないのは、いつの時代も「 人間 」「 人間心理 」です。
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