コミュニケーション研修で独自性?自分のサービスには個性が無い!と迷ったときに考えること

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250116 過去2年間で最も多い相談「 人前で話すことが苦手 」へのアンサー 

今週末、数年振りの出張です。講師として対面式の企業研修です。出張も久し振りやけど、対面式の研修ってマジでコロナ前まで遡るんじゃないかなぁ…。私、人と絡みながら話すタイプの講演家なので、対面式の方が得意なんですよね。あ、対面式で大事なのは「 開始前に一度壇上に立つ 」「 開始前に参加者とフランクにしゃべっておく 」ってことです。たったそれだけで脳が過度な緊張状態から解放されます。対面式で講師の機会がある人は、覚えておいてください。

で、今回依頼いただいたテーマは「 コミュニケーション 」です。

コニュニケーションってテーマは、最も一般的で最も難易度が高いテーマです。どんな講師でもできるテーマであるが故に「 @ゴリラに依頼して良かった 」という切り口を探せるかどうか?が、最重要課題です(自分で難易度上げているだけ)。ってことで、01でパワポ資料(研修資料)を作っています。

で、今回の企業側のお悩みが「 相手から意見を聞き出すのが苦手な社員が多い 」です。

・参加者は、プロジェクトの責任者クラス20人
・プロジェクトを進めるに当たって、日常で現場社員の意見を知る必要がある
・が、製造業の現場なので、責任者も含めてほとんどの社員が、コミュニケーションが苦手
(人と積極的に関わることを好まないので、製造業を選んでいるという人も多い)

ので、日常会話で使える、相手から上手に意見を聞き出すコミュニケーション術を教えて欲しい!

とまぁ、こんな条件において「 コミュニケーション講座 」を価値ある時間に創造していくという仕事です。さて、皆さんなら、どんな思考で「 あなたに依頼して良かった 」という研修を組み立てますか?

Q:一般的なテーマで独自色の講座を企画する方法?

A:課題認識というアプローチ

「 相手から上手に意見を聞き出す 」というお題であれば、どーしても「 質問術 」に持っていきガチです。そもそもコミュニケーション講座なんてーのは、とにかくありきたりのテーマです。ので、今回、私は、話し方も聞き方も質問の仕方も講座には入れていません。

講座で最も大事なのは「 課題認識 」です

課題認識で9割決まります。

研修講師やコンサルは、講座を企画する際、とにかく「 課題認識をどこに設定するか? 」にエネルギーを投資してください。どんな内容にするか?は、課題認識の設定次第です。

課題認識っていうのは、今回のお題に合わせて表現すると

・相手の意見を聞き出せないのは、聞き方が悪いのではない
・今回の参加者が「 これが問題だ 」と他責にしてしまっていることは?
・今回の参加者が気づけていない自身の勘違いは?

この辺りに「 気づいてもらうこと 」が、私の仕事です。相手自身に「 あ、勘違いしてた 」「 自分の考え方が間違っていた 」と課題認識してもらうことが、私の仕事です。それが、最大価値です。これができなければ、ただ、楽しそうに研修をした@ゴリラ、です。

(▲)話し方、聞き方、ロジカル質問術など、スキルを教える
(▲)今日から使える!相手から意見を聞き出すフレーズトレーニング
(◯)本人が気づけていない勘違い→課題認識を起こす

課題認識が起きていない相手に、スキルやトレーニングを施しても、それは「 消化活動 」になります。企業研修としては成立するけど、研修後の日常で彼や彼女たちの行動が変わることはありません。それはすなわち「 講師の話が上手だった 」「 講座が面白かった 」という、ファッション評価だけが残ることになります。基本的に選び続けられる講師ってのは、ファッション評価が高いのは「 大前提 」です。話が上手とか盛り上げるのが上手ってのは、素人からすると評価しやすいですからね。で、それはあくまでも「 差別化 」です。話が上手い下手ってのは、相対評価と好みに依存してしまうので「 ギャンブル 」要素が高いんです。

ので、独自化に拘りたい人は「 課題認識 」の設定に拘ってください。「 目から鱗でした 」「 アハ体験が起きました 」ってのは、相手の思い込みが破壊され、本当の課題が認識されることによって生まれる評価です。

Q:相手から上手に意見を聞き出せない真因?

A:相手を仲間と思っていないから

例えば「 プロジェクトを進めるため、現場社員から意見を吸い上げる必要がある 」ので、現場社員に日常会話の中から意見を聞き出そうとしているわけですね。その場合、プロジェクト責任者の思考の中には「 相手に意見を言ってもらわな困る 」という文脈が走っています。伝わっていますか?

意見を聞き出せないと「 困る 」と思っているのが、プロジェクト責任者です。で、相手は?

聞かれている側の現場社員は、困っていません。極論、プロジェクトが順調に進んでも進まなくっても、任された業務をこなしていれば、給料が支払われます。

し、仮に意見(改善点、提案、課題)を言ってことで、業務が増えることは「 困る 」わけです。「 言った責任 」を問われるのも、とても面倒なことです。※会社組織あるあるで「 言い出しっぺが責任者としてやってもらおう 」って流れが、かなりの確率で起きることを経験上知っている

とても悪い表現をすると、聞き手の責任者からすると、現場社員は意見を吸い上げるための「 道具 」です。意見を言ってくれないというのは「 使えない道具 」と見なしちゃっているわけです。

まぁ、研修でこんなことは言いません。が、今回の課題認識は「 相手を仲間と思っていない 」「 相手を信頼していない 」です。ここに気づいてもらえるか?が私の仕事です。ここに気づけた人に起きるのは「 深い反省 」です。

この課題認識さえ起きると、その後「 自ら相手との関係性を見直す 」行動を選択します。それは話し方かもしれない、聞き方かもしれない、質問のフレーズかもしれない、そもそも挨拶かもしれません。私がスキルを教えるまでもありません。自ら思考し始めます。

講座の最後の質問内容がリトマス試験紙として機能します。講座内容への質問は望む良い状態ではありません。行動をする前提で「 不安なこと 」が質問として出てくれば、それは「 自分事になった 」証拠です。課題認識というのは、相手を自分事にし、結果にコミットするのは自分なんだ、という状態に持っていく必要不可欠なプロセスです。

内容で差別化するその先は、低価格論争になっていきます。競合よりも高いけど、でも「 あなたにお願いしたい 」と指名発注される理想を追いかけましょう。そのためには「 課題認識を設定するスキル 」を磨いてください!

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