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私がスピーチ原稿作成を依頼されたときに大切にしていることがあります。
似合っていること
そのスピーチの内容が依頼者（スピーカー）に似合っていることです。
イメージで言うと、私が提案する服がその人に似合っていること、です。
カジュアルとかフォーマルとか、派手とかシンプルとか、ラグジャリーとか奇抜さとか、服がその人に似合っているかどうか？です。
スピーチ原稿を作成するときは、そのスピーチがその人に似合ってるか？って視点を大切にしています。
※先週末に結婚式が終わったので、今回の依頼者へ提供した「 乾杯スピーチ 」の原稿を最下部に掲載しておきます。ブログの内容を踏まえて読むと、理解度が上がるでしょう
スピーチ原稿のファッションチェックポイント
服装に置き換えて考えてみてください。
１．場に相応しい（スピーチ）
これ、本質の本質です。スピーチって、多くの人が「 自分が話したいことを 」原稿にします。ので、聞いている側にとって退屈でとても苦痛な時間になります。
最も大事なのは「 その場で期待されていること 」を言語化しまくることです。結婚式披露宴の場で「 上司のあなたに期待されているスピーチは？ 」「 友人代表のあたなに期待されているスピーチは？ 」「 同僚のあなたに期待されている乾杯スピーチは？ 」
場に相応しいというのは「 時間 」も含めて、です。素人の下手なスピーチを10分も聞かされたら地獄です。
２．時代に相応しい
「 私はお米を買ったことはありません 」
炎上時代です。有名人ではないにしても、いわゆるパワハラ的なエピソードやセクハラ的なエピソードは、今の時代のスピーチには相応しくありません。滑るのではありません。白けます。凍りつきます。避難されます。株も評判も下げます。未だに時代の空気感を分かっていない人が、その場限りの「 ウケ狙い 」に走ります。今の時代、この感度を持っておかないと、結婚式披露宴というおめでたい場であっても、高確率で事故ります。
わざわざ、危険を冒す必要はありません。んなところで小さなウケを取ったとて、あなたの株が上がることはありません。たった数分間のスピーチが大事故に繋がることを知っておきましょう。
※お酒が入って理性が飛ぶ人は、そもそもノンアルコールで臨みましょう
３．その人に相応しい
その人に相応しいスピーチを考えることが大事です。自分で考えたい人も自分に相応しいスピーチを考えることが大事です。
自分に相応しいとは
です。
極端な例を出します。あなたが、石破首相から結婚式披露宴での乾杯スピーチ原稿を依頼されたとします。
決して、明るく元気で、ロックで叫び散らかす、ウェイウェイ系なテイストを選ばないでしょう。それです。自然と「 石破首相に相応しいであろう 」テイストを思い浮かべるハズです。カラフルな服装をコーディネートしないでしょう。
ホリエモンさんから依頼されたら？
出川哲朗さんから依頼されたら？
芦田愛菜さんから依頼されたら？
同じ乾杯の場であっても、それぞれのキャラに相応しいテイストのスピーチを妄想し始めるでしょう。スピーチ内容ではありません。全体のテイストです。服装のテイスト、です。服装のテーマ、です。
服装選びのように、スピーチのテイストがそのスピーカーに似合っているか？を考えてください。
事例｜今回の乾杯スピーチ依頼者
【依頼者】
・経営コンサルタント時代の元クライアント経営者
・（たまたま）私と同い年の49歳
・私と一緒にいると5歳以上若く見られる（童顔、イケメン、爽やか）
・経営者の家庭で育ったこともあって品がある（私と纏う空気が異なる）
こんなキャラに相応しいテイストに仕上げることを思考していきます。あとは、主役である新郎との関係性をロジカル質問術で言語化していきます。
【新郎との関係性】
・新郎は年下の知人
・新郎は元プロボクサー
・現役時代に個人的にスポンサーをしていた間柄
元ボクサーとそのスポンサーというちょっとユニークな関係ですね。で、依頼者に取材をしていると「 彼は仕事にだらしないところがあるんで” 結婚するんだから、もう少ししっかりしろよ ”と言いたいんだよね 」ということでした。
ダメダメ！あかんあかん！
その気持ちは分かります。けど、説教スピーチはやめましょう、とアドバイスをしました。年下だし、経営者なので言いたい気持ちは分かります。し、正論だったとしても１．場に相応しくない２．時代に相応しくない、し、スピーカーの株が下がります。「 あなたはスタイリッシュでスマートなポジションでいてください！ 」とお願いし、時代のリスクも納得いただいたうえで、原稿の内容は全面的に任せてもらいました。
今回「 応援 」というキーワードが降臨してきました。
で、今回の依頼者に相応しいテイストは「 品とユーモア 」です。下品、下衆さのウケ狙いはしません。さらに乾杯スピーチなので「 短い時間で 」サクッと終えことも依頼者がスタイリッシュに写ります。この辺りを考慮して提案したのが、下記、乾杯スピーチ原稿です。
（ 以下、納品LINE ）
「 応援 」をキーワードに展開していく乾杯スピーチにしました
間のとり方次第ですが、1分15～30秒くらいかと思います
※新郎さんの人柄を表すエピソードがあれば、それを加えて2分前後かと
ご確認ください！
↓↓↓
●●さんとは、現役時代からの付き合いになります
よく一緒に戦いました
彼はリングの上で、私はリングの外で――応援団として
現役時代、彼のスポンサーをしておりました◆◆と申します
●●さんは「 応援したくなる 」選手でした
常に自ら前へ前へと相手に向かっていく
その愚直に戦う姿勢に、応援しているこちらの方がどんどん熱くなっていくんですよね
今日はそんな私から、お二人に贈りたい言葉があります
「 人を本気で応援すると、応援される側も、応援する側も、お互いに幸せになれる 」ということです
だからこそ、お二人には「 本気で応援し合う夫婦 」になってほしいと思っています
そして、今日から私は「 夫婦公認スポンサー 」として、お二人を応援させてください（笑）
（でも、お金の援助は無しねｗ）←会場の空気感次第
それでは皆さま、グラスをお持ちください
私の乾杯の声に続いて、ご唱和をお願いします
（間を取って）
お二人の結婚生活に、熱い乾杯でエールを送りましょう
（間を取って）
乾杯！
似合っていること、が大事です。妄想できましたか？
新郎との関係性、新婦を含めた今後の関係性、そして依頼者に相応しいテイスト。誰も傷つかない（多分）。で、ちょっとしたユーモアや知性も感じさせる、そんな乾杯スピーチに仕上がったと思います。
昨日、早速LINEで速報をいただきました。結果は「 120点 」と言うことでした。あーぜひ、動画を観てみたい！
スピーチ原稿に関しても、生成AIさんに壁打ちすると「 それなりの 」原稿を作成してくれます。が、残念ながら、その原稿の精度は「 プロンプトの精度 」に比例します。そこが一番ムズいですからね。スピーチの機会があれば、＠ゴリラにとりあえず相談から出会ってみてください。生成AIより、心がワクワクする原稿を生成してくれますよ、きっと。
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